活動報告

経営環境改善部門 政策研修交流会(5月31日)

地域の発展を担う中小企業に
~社会と自社をつなげ、仲間と共に地域の展望を描こう

同友会理念と地域、そして自社のつながり(小牧ビジョン説明会資料からの抜粋)

2年ぶりの開催

2021年度の政策研修交流会が会員・事務局など53名の参加で開催されました。2020年度はコロナ禍で開催が見送られたため、2年ぶりになります。

今年度は前回の2019年度に引き続き、「条例をつくる」または「できた条例を活用する」、2つの課題に共通する「私たち自身が地域を知り、自分たちの地域の展望を描く」ことを目指して企画されました。

今回は「小牧地区2030年ビジョン~仲間と共に夢を語り、未来を築く」(以下、小牧ビジョン)を、2019~2020年度にかけて、21回の会合での議論からまとめ上げてきたなかで、自社と地域、そして経営者としての自分自身とを結びつける経験から得られた学びと気づきが報告されました。

「ありたい姿」を描く

小牧ビジョンの最大の特徴は、ありたい姿を描き、そこまでのプロセスを逆算で組み立てる「バックキャスティング」の考え方が採用されている点です。ある1人の経営者が、同友会で学び、企業での実践を積み重ねることで「こうありたい」を実現した2030年の姿から、(1)同友会でどのように学び、(2)自社をどのように変革していくのか、また、(3)地域とどのような関係をつくり、そのためには、(4)どのような地区を目指すのか、という4つの切り口を1人の経営者としての視点から描き出されています。

小牧ビジョンの持つ、地域を変える同友会運動の主体者としての意識が、より明確に貫かれている点は、これまでの地域ビジョンづくりの経験を底上げする新しさがあります。

地域づくりの新たな局面へ

地域がさまざまな困難に直面する今、地域の中小企業家が学び、強靭な企業をつくり、地域を変えていくこと、そのために地域になくてはならない地区をつくり上げていくことは喫緊の課題となっています。

「同友会運動とは自社経営を通じて、より良い社会をつくること」の具体的実践です。まとめでは、自社と地域の未来を結び付け、中小企業家自身がさまざまな地域でビジョンを掲げていくことへの積極的な挑戦が呼びかけられるなど、今回の研修交流会は中小企業家の地域づくりが新たな局面に入ったことを告げるものとなりました。