活動報告

どうゆうき

▼愛知同友会創立60年。創立時は34名の会員と「中小企業の地位向上」を目指す高い意気があるのみで、事務所もない状態でした。設立から半世紀を過ぎた「中同協」も発足は5同友会と2準備会で、会員600余名の出発でした。日本の中小企業数からすれば、ごく少数でした。多様な組織、考え方があって当然ですが、例えば国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」などは中小企業経営者の多くが認知できていません

▼「中小企業憲章」は、中同協の「憲章草案」とでは基底部分で相違がありますが、中小企業が「日本経済をけん引する力であり、社会の主役である」点では同じです。日本企業の99%は中小企業で、働く人の70%が雇用され、付加価値の60%を占めると言われます。これは日本経済の基盤ですが、社会構造的な経済環境から見えるのは質的な問題です

▼それは生産性の問題とされがちですが、ここで言う質的な問題とは「企業家精神」です。同友会の立場で言えば、「中小企業家」そのものです。集約すれば、自社の「存在意義」から「世界情勢」までを取り込めるのが、「企業家」と言えます

▼目指すのは企業の持続的発展です。新しいビジョンは例えるなら、大企業を頂点とする中小と1本の柱構造から横にずらして、階段状に大、中、小と並ぶ構造です。この構造は大中小が横一線で、規模に関係なく、その特質で競い合うものです。そして独自の道筋と発展を目指す。これが「地域と共に」に具体化される「地域未来創造企業」です。ビジョン実現の日が来ることを願ってやみません。

創立会員  淺海 正義