活動報告

ダイヤモンド部会(7月19日)

社長交代から10年

杉浦 三代枝氏  スギ製菓(株)

社長交代後も波瀾万丈な会社人生を送り、人間性を磨き続ける杉浦氏の報告に聞き入る

交代後も波瀾万丈

海鮮せんべいの製造・販売をしているスギ製菓の杉浦三代枝氏に、社長交代後の会社の動き、ご自身の役割等を報告いただきました。

杉浦氏は60歳の時に「65歳で社長交代する」と後継者に伝えていました。交代後の10年を振り返れば、様々な困難と喜びがあったといいます。交代してすぐ、代替わりを理由に大口のお客様との取引がなくなりました。

その後、第27回全国菓子大博覧会にて自社製品「たべりん」が名誉総裁賞を受賞。驚きと嬉しさを感じつつ、同時期、主原料イカの不漁で原価が4倍になり、入手も難しく、苦戦しました。

当時、同社はOEM事業と観光土産を中心に、製造販売をしていました。令和に入り、新型コロナウイルス感染拡大による行動制限の影響で観光客が減り、観光土産の売上げが激減してしまいました。そこで同社は戦略を変更。いち早く一般流通への再販を強化し、売上高を回復させます。この取り組みにより、全国各地にお客様がさらに増加し、今期は黒字にすることができたといいます。

掃除への想い

社長交代後、経営には口を出さないように気を付けているという杉浦氏。「私がやれるのは、社員と話し、人間性とやる気を互いに高め合えるようにすることだ」と、長年続けている活動に「トイレ掃除」があります。「日本を美しくする会」にその考えを学び、個人としても会社としても取り組んでいます。

「日本人はゴミを拾わなくなり、汚いところを汚いと思わなくなっている。ゴミを拾う人を育てたい」、そういった思いに共感し、新入社員研修に「掃除」を取り入れています。現在、社長が中心となり、毎月1日の市内のグランドの清掃活動と、毎日朝8時から10分間、全社員で会社の床掃除をし、ピカピカの環境で気持ちよく仕事ができる職場づくりをしています。

杉浦氏は「1人の100歩よりも100人の一歩」の気持ちを大事にし、社員の成長を願っていると、報告をまとめられました。