活動報告

どうゆうき

▼愛知県中小企業振興基本条例が2012年に制定されて10年が経過しました。この間、愛知県内54の市町村のうち24市町で中小企業の振興を目指す条例が制定され、人口カバー率では50%を超えました。全国の同友会では2003年から憲章、条例制定運動が始まりました。当時は、中小企業憲章が閣議決定され、都道府県全てで条例が制定されている今の姿は想像だにしませんでした

▼ところで、最近では自治会や子ども会などの地域コミュニティーがうまく機能しづらい地域があります。地域ぐるみで子どもを育てることや、防災・減災活動や災害時に地域ぐるみで協力するということが難しい状況です。これは行き過ぎた経済最優先の価値観や、個人主義の履き違え、偏差値偏重の受験制度など、様々な理由が複雑に絡み合った結果です

▼こうしたなか、中小企業振興基本条例というテーブルの上で行政、地元住民、中小企業者、教育機関、金融機関などが地元の課題を洗い出し、各々の役割において解決策を話し合いながら地域の将来ビジョンを描き、ベクトルを合わせて行動していくことが、地域循環型経済を構築する上で必要不可欠になっています

▼愛知同友会60周年を機に作成された2022ビジョンのテーマは「地域未来創造企業」です。私たちの子どもや孫たちが活躍する近い将来、この地域がそれぞれの個性が活かされて働く場所であり、住民同士が協力し合って安全で安心して暮らせる場所であるために、地域の中小企業者の地域の未来創りに向けたリーダーシップが非常に重要になっています。

副代表理事  城所 真男