社員の生活基盤を守る
~支給割合は増加、金額は減少
愛知同友会では2022年冬季賞与調査を行いました。結果は、全業種で支給金額が減少しました。以下に詳細をお知らせします。
平均額が前年下回る
中小企業の厳しい現状が、平均賞与額に表れました。今年の冬の平均賞与額は、前年同時期の調査と比較して、全業種平均で17,761円(5%)減となりました。業種別で見ると全業種で平均賞与額が前年を下回りました。
賞与支給月数は、業種問わず「1カ月~2カ月未満」の回答が最も多く、その次に「1カ月未満」が多い回答となりました。反面、賞与を「支給する(支給した)」と回答した企業は、前年同時期の調査から3.1ポイント増加して71.8%となりました。
余裕のない中での支給
記述回答では、「仕入れの高騰で利益が圧迫されている。賞与は、何とか前年度より少しでも上げるようにした」(建設業)、「経営状況が厳しくても、継続支給しなければならないと感じている」(製造業)など、社員の生活安定のために、資金的余裕のないなかで賞与支給に踏み切ったとの声が多く見られました。
過去に類を見ない円安が続くなか、原材料費がいつまで高止まりし続けるか予測がつきません。その原材料費の高騰分を価格転嫁できない中小企業が増えると予想されるなか、いかに企業経営を安定化させていくかについて、企業努力が続いています。
【平均賞与支給額】
◎全体 | 325,875円(前年比 ▲17,761円) |
◎建設業 | 322,262円(前年比 ▲36,768円) |
◎製造業 | 319,277円(前年比 ▲20,646円) |
◎流通・商業 | 326,990円(前年比 ▲2,236円) |
◎サービス業 | 333,525円(前年比 ▲14,094円) |
【2022年度冬季賞与調査要項】
(1)調査期間 | 2022年11月21日~11月30日 |
(2)回答企業 | 1164社 (建設業218社、製造業223社、流通・商業293社、サービス業430社) |