今までの延長線上に明るい未来はあるのか
~未来を創る中小企業家の「地域の歩み方」
益尾 孝祐氏 愛知工業大学准教授
瀬戸地区プロジェクトメンバー
住み続けたいまちに
東尾張支部例会はオンラインにて、行政を含めて88名の参加で開催されました。昨年、2022ビジョン「地域未来創造企業」が発表されたことを受け、今回は「地域」をテーマとしました。
冒頭、瀬戸地区のtalo-Kの湯浅直樹氏が登壇。「全国住み続けたい街ランキング2022」で2位となった瀬戸市の「わがまち自慢」に始まり、地域の財産とは何か、それをどう活かしたらもっとよいまちになるのかを問い掛けました。「地域をどうしたいのか」と「会社をどうしたいのか」を同時に考えることが、中小企業が地域の未来を創る「はじめの一歩」であると感じました。
次に、官学とのつながりを築いている瀬戸地区の藍いろ工房の伊藤広治氏より、瀬戸ビジョンの策定から瀬戸市・愛知工業大学とつながるまでの過程や自身の想い、そして同友会活動と連携させたいという熱意が語られました。
愛知工業大学の益尾孝祐准教授からは、都市計画・まちづくり研究室の学生が市に提案した「空き家再生」「尾張瀬戸駅周辺の賑わい」など多くの事例について、全国の実例も踏まえてお話しいただきました。
市民や行政と連携して
グループ討論では各会員に「わがまち自慢」をしてもらい、愛知県の定める「市町村別地域資源一覧」を参考に、市民目線・経営者目線・行政目線のギャップを認識しました。そのギャップを修正して同じ方向に進むために、地域のビジョンが必要であると気づくことができました。
グループ発表後の益尾准教授の感想では、地方の疲弊問題に触れられました。地域の継承が難しくなってきている現状が紹介され、「地域のことを考えてくれる経営者の団体があることは非常に心強い」との言葉を頂きました。
最後に、トータル・サポート 瀬戸の和田勝氏が登壇し99ビジョンから2022ビジョンまでの変遷を紹介。時代とともに同友会もビジョンも変化し、2022ビジョンではさらに大きな変化が求められること、そしてこの例会が2022ビジョンを推進していく出発点であることが語られ、締めくくりとされました。
(株)浅井鋳造所 浅井 敬司