活動報告

インボイス制度に関する調査

経済活力の減退と混乱を招く

調査期間:8月21日~31日

市場からの締め出し

中日新聞社と合同でインボイス制度に関する調査を行いました。インボイス制度は、課税事業者側にとっては「仕入税額控除ができるか否か」に関わるため、制度の導入に際して免税事業者が取引関係から締め出されることが危惧されます。

今回調査では、免税事業者との取引を「一部取りやめる」(11.9%)、「すべて取りやめる」(4.4%)となり、全体の16.3%が免税事業者との取引を見直す意向を示しました。一方で「継続する」とした回答は48.0%に上り、「分からない(検討中)」との回答が35.8%あることからも、移行期間を含めて免税事業者との取引関係は、「現段階で決め切らずに様子見している」というのが実情です。(グラフ③参照)

グラフ③ 免税事業者との取引×業種

景気の足かせに

文書回答では、「煩わしいことが多く発生することで、仕事のスピードや機会を奪われる」(製造業)、「制度が複雑すぎて、業務に支障をきたす」(流通・商業)など、すべての業種で同制度に対する疑問の声が大勢を占めています。

前述の免税事業者が取引から締め出される可能性も含め、インボイス制度の開始が景気の足かせとなる可能性は否定できず、事業者全体の負担増は、経済活力の減退と混乱を招くと考えられます。

インボイス制度で想定される影響