活動報告

第2期経営者大学オリエンテーション(9月24日)

同友会運動の歴史に学び、さらなる発展の担い手を目指して

同じ「賃上げ問題」、50年前と現在で何が共通し異なるか

歴史に学び未来を創造する

同友会理念の実践を推進し、次代の同友会運動の担い手を輩出すべく発足した経営者大学(通称・同友会アゴラ)の第2期オリエンテーションが開催されました。

アゴラとは古代ギリシャの公共の広場を示す言葉で、政治、経済、哲学などについて互いの知見を交流し、より良い社会を希求し活発な議論が行われた場です。経営者大学が、主体的に同友会理念を学び社会的使命と役割を自覚し地域に幸せをもたらす誇りある中小企業家を目指し学び合う場となる願いを込めて、命名されました。

第1期では『労使見解』を基に経営姿勢、対等な労使関係、日本経済の発展方向など経営課題交流に始まり、望ましい社会像のあり様まで広く深い議論がなされ、学ぶ楽しさに溢れた場となりました。第2期では運動の歴史をひもとき、同友会理念の形成過程から学ぶことで本質的理解を深め、これからのあり様を創造的に描く場となるよう、中同協50年史を必読文献として取り組みます。

討議題材とした「中同協ニュース」(同友会事務局蔵)

先達の姿勢に自身を重ねて

当日は中同協第4回全国研究集会の分科会「74年春闘と労使関係(ベースアップはどうなるか)」を学習資料に、1974年春闘の時代と昨今の賃上げにおける類似点と相違点をどう捉えるか、その上で賃上げと労使関係をどう考えるかを討議しました。

急激なインフレが進む中、労働者の生活に必要な賃上げが求められている点は類似点としながらも、産業構造、価値観の多様性、人口減少など社会情勢は大きく異なり、より困難な課題を抱えた時代である点が相違点。だからこそ、社員とその家族の幸福のために経営者としての責任を果たし、労使が一体となって情勢認識を深め、新たな価値と市場を創造する全社一丸体制を築くことは不変であるとの一致点が見出されました。

オリエンテーションを経て第2期が開講。同友会理念の深い理解と実践に向けた学びがスタートします。