活動報告

広報部会(9月2日)

2022ビジョンの地域像(5章)を学ぶ

河合 盛生氏  三和木工(株)
柿野 さと恵氏 行政書士法人ポラリス
戸田 国良氏  (株)戸田理平商店

オンラインでも白熱したパネル討論

地域あっての我が社

9月の広報部会は足の遅い台風の影響を受け、急遽オンライン開催となりました。

同友会では3つの目的の1つ「よい経営環境をつくる」の一環として「地域」は重要なテーマです。今部会では、地元に根ざして活動する3名の会員にパネル討論形式で報告いただきました。

豊川の地で120年以上木工建具の製作を続ける三和木工。その4代目の河合盛生氏は、「ここで長く続けられたのは地元の方々のおかげ」と話します。盆踊りの設営など地元の行事には積極的に関わり、資材を運ぶためのトラックを提供するなど、今ある自社の資源を生かして地元住民へ貢献するのは「恩返しで、当然と思っている」と語りました。中学生の職場体験学習では伝統工芸の木工を体験してもらったそうです。

行政書士法人ポラリスの柿野さと恵氏は、「生活との割り切りはしているが、仕事は元来、地元密着のもの」といいます。農地転用や起業の相談業務を例に挙げ、「地元住民同士、また行政との密接なつながりが必要で、その懸け橋として専門家のノウハウを生かしている。住民や行政はそれぞれの立場でものを言って対立するが、皆街を良くしたいとも思っている。その仲立ちをすることで、互いに『良かった』と思える着地点をつくることができ、住みやすく人が集まる街になってゆく」と語りました。

「地域」をより身近に

長く海苔工場を営む戸田理平商店の戸田国良氏は、ここで海苔を作っていることを地元の人々は意外に知らないと気づき、工場の脇に無人販売所を設置。地元の行事にも積極的に参加するなか、「お、海苔屋のにいちゃんか」と声を掛けてもらえるようになり、認知度が高まった実感を得たといいます。軽トラ市のマルシェに商品を出品するほか、「みんなで豊川盛り上げ隊」への出資、地元中学生の職場体験協力など、地域の方々と触れ合う機会を多くつくっていると話しました。

グループ討論では先の報告を踏まえ、自社が地域にどう関わっているのか再確認するとともに、今後どのように関わっていけるのか、それがどんな影響を互いに与えるのかを話し合いました。参加者からは、「意識していなかったが意外と地域に関わっていた」「地域に自社をよく知ってもらうことは、雇用だけでなく事業継続にも重要だ」との声があり、「地域」がより身近に感じられたようです。

あらためて企業の永続と発展に「地域」との関わりが重要だと実感する今部会となりました。

愛知自動車(株)  鈴木 良治