活動報告

「1社1人関わる運動」理解と実践

2024年度障害者に関する調査結果より

2024年度に実施した「障害者に関する調査」の結果を紹介します。

「1社1人(の障害者と)関わる運動」を掲げた2015年度、愛知で開催した障害者問題全国交流会(2023年10月)の前後の変化に着目しています。

【回答数(回答率)】
2015年度1297社(34%)、2023年度1221社(30%)、2024年度1124社(26%)

回答結果

会員の意識の変化
~「1社1人関わる運動」の広がり

「1社1人関わる運動」の趣旨に「賛同し実践する」は、15年度38%、23年度46%、24年度51%と広がり、半数を超えました。このうち、「賛同し、すでに実践している」は、23年度の9%から24年度の13%へと増加しました。一方、「実行は難しい」は減少しています。

障害者雇用の変化
~小規模企業が雇用を創出

一般企業による障害者雇用は、15年度125社、23年度157社、24年度142社で、いずれも雇用数の中央値は1名でした。法定雇用率は、2.0%、2.3%、2.5%と上昇する中、依然として法的義務のない企業が5割以上を占め、地域に根差す中小企業の実践の結果が現れていると見られます。

10年後の障害者雇用の予想
~約7割が増加と回答

10年後の障害者雇用の予想は、「増加68%、不変27%、減少5%」でした。13年前の同調査より、「不変、減少」が減り、「増加」が12ポイント増え、雇用への意識の高まりがうかがえます。予想の主な理由を紹介します。

〈増加〉

人口減少による人材確保、社会全体の流れ、雇用事例の増加、機械化・システム化による働く場の増加

〈不変〉

10年では変化は見られない、予想が立たない

〈減少〉

人口減少により障害者も減少、機械化・システム化による単純作業の減少

2026年7月から法定雇用率は2.7%となり、社員37.5人以上の企業で雇用義務が生じますが、人を生かす経営の実践として誰もが働きやすい環境づくりを推進していきましょう。