▼同友会の広報活動に携わって15年になります。広報力は伝える力、「伝力」です。同友会の良さや同友会の運動を会員や会外経営者にいかに伝え、知ってもらうかであり、そのツールの1つが新聞です
▼広報委員会では機関紙・誌の必要性について論議があります。今時、電車の中でも新聞を広げて読んでいる人を見かけなくなりました。デジタルに押され、本や雑誌の売れ行きは年を追うごとに悪くなる一方です。紙媒体の良さは何なのか考えさせられます
▼「中小企業家しんぶん」もご多分に漏れず、デジタルだけにしたらどうかと言われる会員もおられます。確かに費用の面から見ても、デジタルにはかないません。では、デジタルだけにしたら本当に新聞よりも会員に読まれる確率が上がるでしょうか
▼広報では1人でも多くの方に同友会の情報を届けるために、SNSを使い情報発信しています。しかしデジタルの場合、自分自身で情報を取りにいかなければ見られず、好きな記事しか見ないし読まないです。新聞はデジタルほど情報は早く届かないし、郵送費もかかりますが、私は中小企業家しんぶんが手元に送られてくると、同友会のメンバーであることを実感します。たかが紙ですが、存在感があるのです
▼とはいえ、時代の流れには抗えません。早く情報を伝えるにはデジタルを、時間をかけて熟読したい場合は新聞を利用してもらうなど、ニーズに合わせた情報発信をしていきたいと考えています。今後とも中小企業家しんぶんや各県の機関紙・誌を有効活用していただきたいと思います。
中同協広報委員長 宇佐見 孝









