活動報告

どうゆうき

▼中小企業家同友会の会名称に「家」が入っていることの意味をご存じでしょうか。代表的な中小企業団体である商工会議所や商工会は企業単位で組織されています。一方、同友会は経営者個人の資格で入会し、企業の大小はありますが、企業家としては同じ立場です。対等・平等の関係性を担保するため、会費も全員同額としています

▼1957年、日本中小企業家同友会(現東京同友会)が誕生して以来、「中小企業家同友会」の名称は、現在まで全国の同友会に引き継がれています。会の名称を「中小企業家同友会」とし、個人加盟の組織形態としたのは、(1)組織としてのまとまりは、志を同じくする中小企業家(個人)の集まりとすることがはるかに有効性がある、(2)企業の規模、経歴、業種等にとらわれず、企業家一人一人が1会員として対等・平等に参加し、切磋琢磨しあう、などの理由からです

▼1973年に制定された「3つの目的」の2番目には「よい経営者をめざす」があります。当時、全国に広がりつつあった同友会運動は、活動に参加する経営者個人の成長が確実に図られることを実証してきたからにほかなりません。今日、「よい会社をめざす」「よい経営環境をめざす」のいずれもその主体は経営者自身であり、「よい経営者をめざす」ことを抜きにして、その目的の総合的実現はありえないことが、同友会内での周知の事実となっています

▼普段は全く意識しないのですが、その節々で果たしてきた名称の持つ意味、「中小企業家同友会」の名称を生み出した先人たちの先見性に、今更ながら驚かされる次第です。