活動報告

愛知県中小企業研究財団主催(2月18日)

一人一人を大切にする社会を目指して

『日本社会をリビルドする』学習会

地域経済循環と公正な社会の実現について論議

憲法・人権の視点で

2月18日、愛知県中小企業研究財団主催の『日本社会をリビルドする』学習会が開催され、対面とオンラインで総勢23名が参加しました。本学習会は書籍『日本社会をリビルドする~人間が大切にされる平和な社会へ』の内容に基づいて開催され、著者である名古屋第一法律事務所の川口創氏、愛知同友会事務局次長の池内秀樹氏より報告が行われました。

開会あいさつでは、(株)リバイブの平沼辰雄氏より、愛知中小企業研究財団が1993年に設立され、中小企業研究の戦略研究機構として活動してきた経緯が紹介されました。また、本学習会が「憲法・人権の視点」と「一人一人を大切にする社会」の具体化を目指す取り組みであることが説明されました。

2012年東アジア視察(バンコクにて)

「失われた30年」を分析し再構築への道を探る

川口氏は、1996年の経団連提言を転機として、日本型雇用の見直しや非正規雇用の拡大、成果主義の導入が進み、日本の労働構造が大きく変化したと指摘しました。政策や法改正と一体で進められた構造改革によって生産性は向上したものの、実質賃金は伸び悩み、大企業に利益が蓄積する一方で地域や中小企業に十分還元されていない現状をデータで示しました。そして、現在の経済の姿は自然現象ではなく、労働構造の変化の結果であると強調しました。

池内氏は、バブル崩壊以後のコストカット型経済が、国内供給力の縮減、付加価値創出力の減退をもたらし、今次の構造的円安に帰結したと分析。適正な利潤分配と、それを支える公正な競争環境の整備、地域内経済循環と地域内再投資の強化の重要性を指摘しました。

まとめのあいさつでトータル・サポート瀬戸の和田勝氏は、経営者は人を単なる経営資源としてではなく主体的な存在として尊重する視点が不可欠であると強調しました。その上で、「中小企業と地域社会が軽視されるとき平和は脅かされる」と述べ、同友会理念に立ち返りながら議論を深め、実践につなげていく重要性を呼びかけました。

2002年欧州政策視察(ベルギー小企業連合にて)

愛知県中小企業研究財団は、中小企業が時代変化でどのような経営の困難を抱えても、国民生活を支え、地域経済を支えて活躍するために、大局的見地から中小企業研究を進める機関として1993年に創立されました。愛知同友会会員が主体となり、研究者の協力を得ながら「中小企業家による中小企業のための戦略研究機構」として、愛知同友会の外郭団体として活動を進めています。」