景況調査を経営に活かす
~数字を“情報”で終わらせず、行動につなげる
太田 厚氏 (株)太田電工社

同友会が景況調査を行う目的
9月広報部会は景況調査をテーマとし、前経営環境調査委員長の太田電工社の太田厚氏に報告いただきました。
愛知同友会の景況調査は通算130回、33年間にわたって継続され、毎回1200~1500社ほどから回答が寄せられています。景況調査は、集めたデータを企業の経営戦略や成長戦略に役立てるとともに、中小企業の実態を社会や行政に伝え、政策につなげていくためのものです。
アンケート実施後に行われる景況分析会議では、調査結果に加えて、各業種から20~30人ほどに実態を聞き取り、その内容とデータを組み合わせて分析しています。調査結果は冊子にまとめ、記者発表も行っています。こうして中小企業の状況をデータとして示し、愛知県や名古屋市、金融機関などに伝えていくことも景況調査の役割だと説明されました。
調査結果を経営に活かす
この景況調査を経営にどう活かすのか。太田氏は、景況調査を「身近な外部環境の1つ」と捉え、自社の経営状況の点検、同業他社との比較、自社のポジションの確認、経営戦略や成長戦略の検証、求人活動のタイミングを考える際などに活用していると話しました。
景況感を示すDIは「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた数字であり、業界全体の動きと自社を比較し、「なぜ自社は良いのか、なぜ悪いのか」と問いかけることが重要とのことでした。また、前年や3カ月前の数字と比較して、肌感覚だけではなく数字で自社を見ることも大切だと説明されました。
太田氏自身、外部環境の変化から通信分野の新たな需要を捉え、携帯電話関連の仕事や通信設備工事へと事業を広げてきました。さらに、法改正や補助金、政策金利、各省庁の予算なども外部環境として捉え、経営につなげているとのことでした。
最後に、景況調査だけで会社がうまくいくわけではなく、情報を「読む力」、その背景を「問う力」、自社の戦略につなげる「つなぐ力」が経営者には必要だと強調されました。
ブナの森法律事務所 村井 久記









