調査・研究・提言

2001年度インターンシップ
学生54名(4大学)、受入企業30社

今年の研修生は4大学から54名が
中小企業だからこそ自分の仕事が見えた

学生が職場体験を通じて就職観や職業選択の目を養う「インターンシップ」が9月3~14日の2週間開催されました。今年は会員企業29社と事務局で、日本福祉大学、名城大学、金城学院大学、そして今年新たに大同工業大学も加わり、54名の学生を受け入れました。

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共育の一環として研修生として

同友会ではインターンシップに取り組むにあたり、次の2点をその目的として整理してきました。1つは「インターンシップは求人活動を目的とせず、共育活動の一環として現場を体験させる教育に協力する」です。いわば「就職のミスマッチをなくす」ことが企業にとってもラスになるという考え方です。もう1つは「新入社員でもアルバイトでもない研修生」という考え方です。2週間という限られた期間ではありますが、経営者の考え方や企業理念、仕事の内容などを総合的に理解してもらうことを目的としました。

いかに自社に活かすか

事前の受入企業会議では、昨年インターンシップ研修生を受け入れた会員経営者から、「インターンシップを自社経営にいかに活かしたか」のテーマで事例報告していただきました。「カリキュラムや学生からの感想や提案が、社内のマニュアル整備や自社の存在意義は何か」を問い直すきっかけになったなど、受入企業としての取り組み姿勢を確認しあいました。

学生が互いの目標を確認しあう

初日はこれからインターンシップで何を学ぶかを整理する「キックオフセミナー」が行なわれ、鋤柄修代表理事より「中小企業のインターンシップで何を学ぶか」と題した問題提起の後、各グループにわかれた学生と受入企業担当者がいっしょになって討議を行いました。学生自身の討論発表では、「人生の目標を持ち、いち早く人生を確立する」「自らが主体的に学び、行動する」などが発表され、翌日からの企業での研修にむけての心構えを確認しました。各企業では「会社の理念」や「中小企業とは」などを経営者自らが語り、「中小企業そのもの」を悟ってもらいました。また各研修では、現場での作業、商品や店舗への企画提案、営業への同行など、様々な実践を体験しました。

全員に修了書が

最終日には「何を学んだか」「今後の就職活動にどう活かすか」などを討議する「修了研修」が行なわれ、各社1名づつの代表発表を行い、各研修生が実際に企業で体験したこと、今後の学生生活にどう活かすかなどが報告されました。「社員の方が仕事に対して非常にやりがいをもっている姿に驚いた」「自分も将来働きがい、やりがいが持てるような就職をしたい」「今後は様々なことに主体的になる」などの感想が出され、今後の学生生活、就職活動に向けて大きな刺激になりました。来年はさらに愛知学泉大学が加わり、より広げられたインターンシップとなります。

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インターンシップで私が学んだもの

モノづくりの大変さ、面白さを覗けた二週間

研修先-F社(金属プレス加工)
大同工業大学大学院Tさん

最初の私の目的は、学校で勉強した機械工学を実際の工場という現場で見て、体験してみることでした。しかし研修期間の中で、社会人の姿勢というものに触れていきました。今回、私は品質管理という立場から、工場を見る事になったのですが、品質管理という部署は、モノづくりの過程で常に不良品をゼロにすることを考えなければならず、その為には、常に問題意識を持って取り組まなくてはなりません。私も実際に少しですが触れました。もちろん問題意識を持つということは、品質管理の立場だけでなく、どんな会社、またそこで働く一人一人が、持たなくてはならないということを学びました。またその姿勢は、私が就職してからだけでなく、明日からの学校の研究、または生活でも役立てていけることだと思います。そして、もう1つ大事なことは、会社に入ってからは、自分が向上していくために、常に勉強をしなくてはいけないということも教えていただきました。その意味では、機械工学的な技術や技能以外に、社会的な勉強を学ぶことができました。技術的な面ではモノづくりの工程で問題が起こったのですが、それを技術者、技能者の皆さんの知識と知恵を合わせて、解決していったのを目の当たりにしました。会社の皆さんの技術を見て、私が学校で身に付けた学問はほんの些細なものだということに気がつきました。そして、明日からの勉強に励もうという意欲が湧きました。同時に、私のめざすエンジニアというものが、改めて大変素敵なものだと分かった気がします。モノづくりの大変さ・面白さを2週間という短い時間でしたが、覗けたような気がします。

30年先まで考えることができた

研修先M社(ランジェリー小売)
日本福祉大学Kさん

私がインターンシップへ参加した理由は2つあります。1つはアルバイトではなく研修生として働くことによって、社会人として働くとはどういうことかを学びたかったからです。この研修で得た一番の成果は、30年先まで自分の将来について考えることができたことです。社長から「Plan-Do-Check」を学ぶと共に、30年先までの「自分のキャリアプラン」を作成するという大きな課題をいただきました。それによって、今までなんとなく頭の中では想像していた自分の未来が、具体化されていくのを感じました。1000人いれば1000通りの人生があるように、自分の人生は自分で作り上げていくしかないと思います。店の改善提案書を作ってみることにも挑戦しました。下着は一番後回しにされやすい商品だからこそ、「今必要だから買った」より、「欲しくなったから買った」と思われるような店づくりが必要だということを実習をして感じました。また私が何より重要だと思ったのは店の雰囲気です。まずお客様に、「この店に入ってみたい」と思ってもらえるような雰囲気やディスプレーの工夫が必要です。「インナーだから見えないからいいや」ではなく、「インナーだからこそおしゃれをするのが楽しい」というように、お客様に感じてもらえればよいのではないかと思います。この研修で少しずつ見えてきた自分の人生の道筋は、考えた以外にも色々変わることもあるでしょう。ゴールすることを目的にするのではなく、ゴールをめざしてがんばれるような人間になりたいと思います。